ピアノのお手入れ
ピアノのお手入れ
ピアノの置き場所
温度は15℃~25℃、湿度は冬季:35~65%、夏季:40~70%。つまり、人間にとって快適な環境が、 ピアノにとっても一番いい環境です。湿気が多すぎたり、逆に乾燥しすぎはピアノの大敵です。
- 外気の影響や直射日光を受けやすい窓際や、外壁に面したところは避けましょう。
- ピアノは重いので、できるだけ安定性の良い場所に。
- アップライトピアノを和室に置く場合は、脚の下に敷き板のご利用を。
- 音のエチケットを考えて、なるべく隣家に面していない部屋に置きましょう。
家庭でできるピアノのお手入れ
どんな手入れが必要?
ピアノをほこりや汚れから守るため、塗装してある表面や鍵盤の部分を、気がついたらそのつど手入れしてあげましょう。
塗装面
表面についたほこりは、ピアノ用の羽毛ややわらかな布で軽くはらいましょう。 ピアノ用ワックスを使う場合は、機種によって適・不適があるので、ヤマハピアノの特約店にご相談ください。 市販の化学雑巾や外装手入れ剤は成分がわからないので、使用を避けましょう。
鍵盤
やわらかな布でから拭きしましょう(塗装面を拭いたのとは別の布で)。 汚れが目立つ場合は、中性洗剤を薄くしみこませた布を固くしぼって拭きとりましょう。 ヒビ割れの原因になるので、アルコール類は使わないように。 なんといっても、汚れた手で弾かないことが一番です。
その他注意事項
ピアノの上には次のようなものは置かないようにしましょう。
ビニール加工してある表紙の本やノート、教材、プラスチック製の消しゴム、おもちゃなど
→ 外装を傷めるおそれがあります
水の入った花びんや鉢
→ 水がこぼれたら大変
ガラス製品
→ 共鳴して、雑音の原因となります
鍵盤の隙間に鉛筆の芯やヘアピンなどを落とさないで。鍵盤が動かなくなることがあるのでご注意ください。
定期的に調律を
なぜ調律が必要?
- ピアノの弦は1本平均90キロという強い力で張られています。だから、たとえピアノを弾かなくても、時間がたつにつれて次第に弦が伸びていき、音程が乱れてきます。
- 正しい音で弾いていただくためには、少なくとも1年に1~2度は定期的に調律が必要です。
- 特にピアノをお求めになってから2~3年ほどの間は、弦の伸びが大きいので、調律も年に2回ぐらいはするようにしましょう。
- 調律はピアノの健康診断としても大切です。
グランのピアノの部品
すっきりと美しいグランドピアノ。そのおなかの中には、たくさんの部品がつまっています。
ピアノは木の芸術品ともよばれるほど、木材がふんだんに使われています。 音をゆたかに響かせる響板ももちろん木できていますし、指の動きを敏感にハンマーに伝えるアクションも大部分が木でできています。そして弦は鋼鉄製、それを支えるフレーム鉄です。弦を叩くハンマーは上等のフェルトでできています。 その全部の部品を合わせると、なんと1台で8000個。そのうち、ピアノの頭脳部ともいえるアクションに約6000個、その他の部分に2000個。アクション部では一鍵あたり約70個もの部品が使われています。 この細かな部品を時計づくりにもくらべられる、100分の5ミリという精度で組み立てるのです。